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サラリーマン奴隷のふとしたことを

ラフロイグ

僕が小学生の頃、父はたまにサントリーオールドを飲んでいた。子どもながらにどんな味がするのか好奇心があった。ばれないように少し飲むと、不味いと感じた。やっぱり梅酒が旨いと思った。

大学生の時に、モテたくてバーテンダーのアルバイトを始めた。齢の近い先輩からウィスキーの分類などを教えてもらった。シングルモルト、ピュアモルト、ブレンデットウイスキーの違い。アイラ、スペイサイド、ハイランドなど、蒸留所の地域で味が異なること。先輩はラフロイグが好きで、ラフロイグカスクストレングスをアルバイト先から近くのわりとちゃんとしたバーで薦めてくれた。「これがいいんだ」と言われ、「これがいいものなのか」と理解するようにした。

社会人になって始めの頃、「自分への投資」と思って、色んな銘柄を試してみるようになった。先輩が教えてくれたアイラ中心の銘柄を飲んだ。アードベッグラガヴーリン、カリラ、ラフロイグアードベッグは本当に臭いと思った。

今、おじさんになって、子どもができ、お金にも余裕がない。ウィスキーはもっぱらサントリー角を飲んでいる。コスパは良いし、味も十分旨いと思う。自分が飲んでみたい物よりも十分旨いと感じる飲み物をチョイスできればそれでよしと思う。


嫁のほうが僕よりも金融資産を多く持っていることを今日知った。「自分への投資」に見合ったリターンが得られていないと思い、あの頃の「散財」を悔いずにはいられない。